「先生、コーヒーよく飲むの?」
「うん、まあまあ飲むよ。」生徒からの質問に答えながら、出しっぱなしにしていたボトルに気づく。
「そのコーヒーも飲んだの?少し変じゃない?」インスタントコーヒーのボトルを指しながら、生徒は中身に興味を示している。生徒の中には、もうコーヒーを飲む年頃の子もいる。大人の飲み物に関心を持っても不思議じゃない。
「あ~これね。さっき飲もうとしたら、コーヒーがボトルの底に固まってて飲めなかったの。どうやったら固まりが取れるかと考えて、何となく目についた塩をボトルに入れてみたんだ。だから、コーヒーのボトルなのに中身が白いのよ。」
「そっか。先生のことだから、中にカビが生えたのかと思った。」何だ、コーヒーを飲みたくて気にしていたんじゃなかったのか。余計な一言はあったけど、なかなかの観察力だ。
「カビを生やすまで放置はせんよ。ほら、塩を入れたら底の固まりが取れたんだ。残ってたコーヒーは飲めなくなったけどね。」ボトルを取り、軽く振ってみせる。
「そうそう。どうして、そもそもコーヒーはボトルに固まってたんだろう?わかるかな?」
「水分がたまってたから!」「カビが生えてたから!」まだカビを引きずってるのかい。しかし、いきなり核心をついてきたな。
「水がつくとたぴたぴになるじゃん。」いや、たぴたぴは初めて聞いたけど…
「じゃあ、なんで塩を入れたら、固まりが取れたんだろう?塩じゃなかったら、取れなかったのかな?」
「う~ん…」
ひょんなことから、コーヒーの話題になってしまった理科の授業。
果たしてコーヒーの謎は解けるのか?そして、理科の授業は無事に進められるのか?
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